今日は、ちょっと気持ちが落ち着かない出来事について書いてみようと思います。
実は先日、僕が頼りにしていた年下の部下が、会社を辞めました。

彼は新卒で入社して、まだ3年目。年齢は僕よりも一回り近く下。でも、仕事の理解も早くて、気配りもできるし、人との距離感もうまく取れる、素直で優秀なやつでした。

最初は「今どきの若い子だな〜」なんて思っていたけど、気づけば僕自身、彼に助けられていたことがたくさんありました。
資料の作り方ひとつとっても、僕がざっくり伝えた内容をきちんと形にしてくれて、「ここ、こうしたほうが見やすいですよ」と、遠慮がちに意見をくれる。細かい調整や確認も嫌がらずに丁寧にやってくれて、まさに“縁の下の力持ち”という言葉がぴったりでした。

そんな彼が突然、「少しお話したいことがありまして…」と声をかけてきたとき、正直、嫌な予感がしました。

案の定、「退職を考えています」と言われたときは、少し言葉に詰まりました。

理由を聞くと、「このままここにいても、自分の成長が止まってしまいそうで…」ということでした。
決して会社や上司に不満があるわけじゃない、でも今の環境では、将来の自分がイメージできなくなってきた、と。

その言葉を聞いて、正直ショックでした。
でも、責める気にはなれなかった。むしろ、「よくそこまで考えたな」と思いました。

会社に残るのも勇気だけど、辞めるのにも勇気がいる。特に、安定した場所から一歩外に出る決断は、並大抵のことじゃない。まだ若い彼が、真剣に自分の人生と向き合って出した結論なら、止めることはできないなと、静かに納得しました。

それでも、いざ彼がいなくなってみると、やっぱりぽっかりと穴があいたような気持ちになります。
ふとしたタイミングで、「あ、これいつも彼に頼んでたな」と思う場面があって、ついLINEしたくなる。いないのに。

彼がいたことで、仕事がどれだけスムーズに回っていたか、改めて思い知らされています。
彼の抜けた穴を完全に埋めることは、すぐには難しいと思う。でも、彼がいた3年間で残してくれたノウハウや仕組みは、確実に僕たちの中に残っているし、それをこれから活かしていくことが、せめてもの感謝の示し方かなと思っています。

去り際に彼が言ってくれた「お世話になりました。◯◯さん（僕）と働けたのが本当に勉強になりました」という一言は、今も頭の中でリフレインしています。

きっと彼は、これからどこかでまた誰かに信頼される存在になっていくんだろうな。
そう思うと寂しさと同時に、少しだけ誇らしい気持ちもあります。

というわけで、今回は「大切な仲間との別れ」について書いてみました。
職場の人間関係って、単なる“仕事上のつながり”だけじゃないんですよね。
一緒に過ごした時間の中で、たしかに信頼が生まれて、心が動かされることがある。

だからこそ、別れは寂しい。でも、それがあるからこそ、次にまた「信頼できる誰か」と出会えるのかもしれません。

ではまた、気が向いたときに書きます。